2017年のヨーロッパ・ツアー最後の訪問地であるハーグ。
ここでは、お茶の学校であるITC(インターナショナル・ティー&コーヒー・アカデミー)にて、3度目になるセミナーを開催させていただきました。
このお茶の学校ITCとのきっかけは、2013年、ドイツ・デュッセルドルフにてイベントを開催した際の参加者であった、ともこさんが、ご紹介してくださったのが始まりです。
そして2014年、はじめてセミナーを開催させていただき、
2016年5月、ITCのメンバー約10名が和束の茶畑を訪れてくれました。
また2016年10月、農水省が推進する日本茶輸出促進協議会と日本茶インストラクター協会による2日間の公式日本茶セミナーも開催することができました。
このように年々、関係が深まっており、おぶぶの重要なパートナーの一つでもあります。
そして2017年、今年は7時間におよぶワークショップを開催させていただき、さらに濃い内容をお伝えすることができました。
また今回はなんと、オランダでお茶の木を育てている人(リンダさん)が、生茶葉を摘んできてくれたので、それで釜炒り製茶をし、浅い発酵度のウーロン茶を作りました。
(きっとオランダ育ちの茶葉での製茶は、これがはじめてなんでしょうね!)
このリンダさんは、家族で経営する農園の3代目で、ご自身の農園の温室にて約2000本の茶の木を育てているとのこと。
最近、ヨーロッパでは、ポルトガル、スイス、イギリスなど各地でお茶づくりがはじまっています。(規模はどこも小さいですが。)
この流れに応じるようにヨーロッパでは今、各地でお茶の学校ができ始めています。
その背景には、コーヒーではなくお茶(特に緑茶)を飲むトレンドが、若者を中心に広がっており、20~30代の若い世代がお茶に強い興味を持っています。
その流れの中で、ロンドンでも2015年にティーアカデミーが設立され、ドイツでも今年設立されたようです。
その中にあって、ITCは20年以上前から教育的な取組を続けています。
(オランダがかつてお茶の輸入のために東インド会社を設立したのに似てるのかもしれませんね。)
いずれにせよこの流れは、これからも加速してゆくと思われます。
その流れにあって、おぶぶとしては、消費地ではなく、お茶の生産地にあるお茶の教育機関になれれば、と思っております。
今、日本茶をとりまく状況は、いいこと(海外で人気!)と悪いこと(高齢化、茶価の下落など)が入り乱れていル状況です。
その激流にあって、おぶぶは、茶畑で、お茶の生産と教育や観光がハイブリッドした形を目指すことで、お茶の木とお茶を飲む人の両方を育てられるようになれればと思っております。
5年後くらいにどんな未来になっているのか、とても楽しみですよね。
そして、このような未来をビンビン感じさせてくれたITCの皆様(代表であり今回のオーガナイズをしてくださったリチャードさん、マライエさん、カロリンさん、デアスリーさん、そして集まってくださった皆さま、本当にありがとうございます。)
この記事を書いたおぶぶメンバー-Author Profile
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シングルオリジンの荒茶(あらちゃ)の魅力、そして喜多をはじめ茶産地・和束に生き、茶に命をかける人々の情熱に感激し、おぶぶの立ち上げより参画。
まだ世界に知られていない、日本茶の魅力を世界に伝えるべく、文字どおり世界じゅうを駆けめぐる多忙な日々を送る。
おぶぶの伝道師。日本茶インストラクター第7期。1974年、奈良出身。
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