この日は、ベルリン・ティーアカデミーにて煎茶と抹茶のワークショップを開催させていただきました。
今回の会場であるベルリン・ティーアカデミーは、ベルリンのクダム通りの近くにあるベルリン・コーヒーアカデミーに来年完成予定のお茶の学校です。
こちらの母体は、ベルリンにて1990年代後半に始まったベルリナー・コーヒーロースター。
始まりはコーヒーの自家焙煎と通販だけでしたが、その後、カフェ、チョコレートファクトリー、そして茶葉の販売まで手がけるようになったそうです。
そして2006年にはコーヒーの生産から焙煎方法や抽出方法、そしてカフェビジネスと言った、コーヒーについて学びたい人やカフェをオープンしたい人にとっての学校をオープンしました。
さらに来年よりお茶の学校もいよいよスタートします。
このお茶の学校のあるベルリン自体が、世界的に見ても革新的なベンチャー企業が集まる都市で、それに伴い街全体が成長しているような息吹を感じます。
ベルリンは、ドイツが第二次世界大戦後、東西に分割され、その後1989年にベルリンの壁が崩壊し、東西ドイツが統一された歴史の影響を強く受けています。
東西ドイツが統一してから20年近く経ちますが、ベルリンを含む元東ドイツの地域は、未だに他のドイツ国内の都市に比べても物価が安いとのことで、実際にレストランのメニューも安く感じました。
またドイツ自体が積極的な移民受入れを実施していることもあり、ベルリンには世界190カ国の人が住んでいると言われています。
ですので多様な文化が混じり合い、賃料や人件費をはじめとした様々なコストが安いため、アーティストやベンチャー企業が挑戦的なスタートアップをしやすい状況にあるのです。
そのような背景の中で、ベルリナー・コーヒーロースターもこの20年で自家焙煎から始めて、コーヒーアカデミーまでの快進撃を続けてきたそうです。
今回の煎茶ワークショップは、そのような背景の中で開催しました。
実際のところは、まだティーアカデミーのスペースも完成していないこともあり、こじんまりとした人数でワークショップを行いました。
人数が少ないと、質問にもきめ細やかに答えられるし、伝えられる事が多くなるので個人的には大好きです。
そして今回のワークショップの内容とは直接関係ないのですが、とても大事な発見がありました。
それは水についてです。
ベルリンは他のヨーロッパの都市と同じく、硬水です。
ですが、このコーヒーアカデミーで導入している浄水器はとても高性能で、かつて味わったことのないくらいの丸みがあり、あと味の良い水でした。
最近、ほとんどのカフェでは軟水器を導入しているので、硬水の問題は減ってはいますが、今回の水は特別でした。
ワークショップ終了後に浄水器について、お聴きしたところ、BWTというメーカーの浄水器とのこと。
この会社は、日本でも有名なブリタからスピンアウトしてできた会社とのことで、どちらもドイツの会社です。
浄水システムは、純水を作ったのちに微量のマグネシウムを添加しているとのこと。
水が美味しくなるとお茶が美味しくなるので、ウキウキしますよね。
来年、ティーアカデミーが完成した後にどんな未来が待っているのか楽しみですよね。
お集まりくださった皆様、会場を貸してくださったベルリン・コーヒーアカデミーさん、準備に後片付けなどなどを手伝ってくれたインターン卒業生のズィーホンとジェニー、本当にありがとうございました。
目次【海外日本茶普及ツアー2017冬】ヨーロッパ5カ国編
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