2016年に製茶工場の建物と製茶機械を譲り受け、おぶぶでは「冷凍新茶プロジェクト」という新たなる挑戦を開始しました。
▼譲り受けた当時のようす
ジャングルですね・・・。
この冷凍新茶プロジェクトは、「茶葉を乾燥ではなく、冷凍で保存し、ご自宅の冷凍庫から凍った茶葉のかけらにお湯を注いで飲めるような新しい形のお茶を創造しよう!」というものです。
その背景には、冷凍技術が一般化しているにもかかわらず、冷凍保存のお茶がまだ世の中に存在しないので、ないなら作ってみよう!ということで始まりました。
1960年代以降、冷蔵庫の普及が進み、今ではどの家庭でも様々な食べ物や飲み物を冷凍や冷蔵で保存することができるようになりました。
また冷凍での食品流通も国内はもとより世界中に行き渡り、今や冷凍技術は日々の暮らしの中で当り前のことになっています。
例えば、冷凍うどん。
うどんは元々中国から千年以上前に伝えられたといわれており、その当時から乾麺と生麺があったようです。
しかし冷凍うどんが登場したのは、今から60年ほど前。
今や当り前の冷凍うどんですが、千年以上のうどんの歴史からすると、まだまだ歴史は浅いのです。
お茶の場合、いまだ冷凍うどんのような商品は登場していません。
しかし冷凍での流通も保存も一般化している今、製品化できれば、ユーザーに届けることは難しいことではありません。
(宅急便の冷凍で送ればいいだけなので。笑)
ということで2017年から少しずつ製品化に向けて動いています。
今回リキッドフリーザーという瞬間冷凍機のリーディングカンパニーであるテクニカンさまの協力を得て茶葉の瞬間冷凍に挑戦してみています。
▼世界中の凍結品をドリップ0%へ
株式会社テクニカン
リキッドフリーザーとは、液体の冷媒(アルコールなど)をマイナス0度以下(今回は、マイナス約30度)に冷やし、空気に比べて液体の熱伝導率が高い特性(今回の場合、20倍)を利用して、急速冷凍する凍結機のこと。急速冷凍することにより、最大氷結晶生成温度帯(0度~マイナス5度)を一気に通過することにより、冷凍品質を良くすることができます。
今回、トライしてみているのは、こちらの製品で通常の冷凍庫であれば、数時間かけて凍結させるところを15分程度でカチンカチンに凍結できます。
現在のところ、試作段階の域を出ませんが、これから今までにないような日本茶を楽しんでいただけるようになったらいいなとワクワクしています!
日本にお茶が伝わったのが800年前。
そして茶道が大成したのが400年前。
煎茶が発明されたのが300年前。
製茶機械の特許が出願されたのが約130年前。
そろそろ新たなる革新が日本茶で生まれる頃かもしれません!
楽しみですね。
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