おぶぶについて

和束の人々No.3:正法寺住職の尾関哲堂氏

こんにちは!

おぶぶインターン生のアレックスです!

このインタビューは、「和束の人々」というシリーズで掲載されます!

日本と海外の読者が少しずつ和束を知ってくれると嬉しいです☺️

今回でこのシリーズは最終回です!

ぜひ前回の、和菓子屋美土屋さん和束町長堀さんの記事もご覧ください!

最後3人目にインタビューをしたのは、正法寺住職の尾関哲堂さんです。

正法寺は美しい紅葉で有名なお寺です。

今回は、住職の尾関哲堂さんとお話ししてきました。

お茶と仏教の深い歴史についてたくさん聞くことができました。

インタビューは尾関さんが自作した茶器で淹れた美味しいお茶を飲みながらしました。

ーご出身はどちらですか?

和束です。

ー和束町の魅力は何だと思いますか?

ずっと住んでいますのでね…皆が来るから、いいところかなという認識もあるんですが、他のところに住んだことがないです。

ーなぜ仏教徒になったのでしょうか?

生まれた土地はお寺なんですね。ヨーロッパは一神教です。でも、日本は八百万…多くの神様、多くの仏様なんですよ。そういう中で育ってきたので、別に何の迷いもなしにそのまま生まれ、大人になって今もお寺なんです。

日本は八百万の神々の国なんだから、お寺にいたらお寺さん、お宮にいたらお宮さん、そういうことは当然ですね。もちろん、お寺さんやお宮さんになる方々もいるんですけどね…拘りのない民族ですよ。多くを受け入れる国です。だから、多く考えることはなかったんですね。ここで生まれ育って禅宗、臨済宗の修行をし始めましたよ。そういうことは考えなかったですね。

ーお茶と仏教の歴史的な関係が深いですね。茶源郷に住む方として、お茶が修行には影響を及ぼしていると思いますか?

我々、臨済宗ってね、お茶で始まりお茶で終わりますよ。京都市の建仁寺は日本茶と茶道の始まりなんですね。開山の栄西はお茶の文化を中国から持ってきました。この時、茶礼という習慣は今の茶道の元であった。仏様にお茶を供えることも多いです。必ず、朝は仏様にお茶をお供えするんですね。

お寺はお茶の関係がいろいろありますよ。例えば、京都市の大徳寺は抹茶の方が関係深いお寺で、裏千家と表千家の関係があるんです。大徳寺は曜変天目茶碗の持ち主なんですね。それは天目茶碗の中で最上級の茶碗です。

また煎茶道の家元は黄檗は多いでしょう。江戸時代に黄檗は煎茶の文化を中国の茶文化を参考して始まったんですね。だから、宇治の萬福寺は煎茶のお寺です。

和束に住んでいるので、すんなりお茶を入れてましたね。朝から晩までね。修行僧はうちに来て、お茶をくださいっていうんですね。

ー和束町の仏教歴史も深いですね。この町の仏教的な特徴がありますか?仏教徒として和束町にいる利点がありますか?

各宗、八宗もありますね。浄土宗のお寺もあれば、浄土真宗もあるし。大念仏などね…いろんな宗派の和尚さんがいますね。和束だけで24件のお寺がありますよ。だから、仏教の交流がありますね。我々は多宗派って言うんですね。勉強さしていただけるし、他のお話しを聞かせていただけるし、面白いです。皆その仏教に対しての生活態度もあるし…でも、家族は大体そのようには行かないですね。肉魚食べない和尚さんもここまでいてはるけどね…でも、やっぱり仏教の交流があります。楽しいです。

例えば、陶器っていうのは大体お寺の仕事ではないですが、今我々が使っている茶器は全部私がここで作ったものですよ。今、あまり出来ませんが、以前この体力があったのですね。

ー世界が早く変わっていきます。日本の仏教にはどのような変化が来ると思いますか?何を保つべきでしょうか?

お寺を支える旦那さんね、お宮を支える氏子ね、高齢化になるのです。お寺と神社も継承者の問題が出てくるんですよ。いわば、私は男の子二人いるんですが、お坊さんになってないんです。もう逃げ出した!大学に行ったんですよ。それぞれの就職していますね。必ずこれからのお寺さんでもお宮さんでもその問題があります。

もちろん、京都のお寺(大徳寺、南禅寺、建仁寺、東福寺とかね)、本山のお寺なんですね。観光客が来ます。こういう文化遺産のお寺は継承されているんです。そうでないとね…他は後がないんですよ。だから、和尚さんが他のお寺の住職することが多くなります。私は今2件お寺の住職していますわ。やっぱり、これからは難しいですね。

ー仏教徒として、何が重要なポイントの一つだと思いますか?

コロナのせいだかもしれませんが、無宗教の方が増えてきたんです。日本民族はいろんな神仏を受け入れましたが、逆にまた手放すのも早いですよ。

我々禅宗も宗教というか、自分の仏を自分で見つける教えがあります。だから、ヨーロッパで哲学っていうんですね。自分で自分の仏に出会って初めて悟りを見つけることができます。そのために、我々座って座禅します。頭で考える道から何も解決しないんです。まずは座ることです。言葉で言えない、字で書けない教えがありますから。不立文字です。それは哲学に近いですよね、宗教じゃないですよね。「見つけてください」っていうのもあります。

ヨーロッパの方は知恵を愛するんですよね。いろんな知識とかね。勉強すれば学ぶもの。臨済とか禅宗は「座って自分で捕まえてください」っていう部分がありますね。「修行してください」っていうんですね。もう答えはないから私は楽ですけどね。自分で捕まえてください。

ーここの農家さんからよく聞いていることがありますが、「本から勉強するのもいいんですが、自然の経験からの知識もある」っていうことですか?

それは近いですね。「これから雨が降る」とか…分かるわけですからね。

ー一番好きなお茶は何ですか?

番茶です。簡単にポットで入れるし、健康のために罪悪感がないし。でも、紅茶も飲むし、むしろコーヒーも飲むし、煎茶も飲むし。お酒以外なんでもいいですね。

ー和束町の未来について、どのように思いますか?

トンネルに期待しています。お店の数が最近減っていくんです。閉まっているんですからね。今は運転できないんですが、宇治のトンネルは和束の経済のために期待していますよ。

デゥボボイ・アレックス #135

原文の英語版はこちらから!

最後まで読んでいただきありがとうございました☺️

和束町に興味が湧きましたか?

ぜひ実際に足を運びにきてくださいね!

この記事を書いたおぶぶメンバー-Author Profile

intern
intern
We are Obubu interns from over the world!
和束の人々No.3:正法寺住職の尾関哲堂氏 はコメントを受け付けていません
アバター画像

We are Obubu interns from over the world!