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有機茶について:概要

本日の投稿※は有機茶についてです。有機のお茶とは何でしょうか。農家やお茶を飲む人たちにとってどんな意味を持つのでしょうか。有機茶のほうが良いのでしょうか。

(※おぶぶのインターン生が書いた元の記事は、2017年3月におぶぶの国際版(英語)HPにアップされています。元の記事はこちらから!)

「有機」とは?

農業における「オーガニック(有機)」という用語は、植物・土壌・栄養素のバランスの取れた関係を指す言葉で、1940年代に使われるようになりました。しかし、1960年以降、その「オーガニック(有機)」という言葉は化学肥料や農薬、人工的なものを使わずに栽培・加工(もしくそのいずれか)された食品を意味するようになっていきました。オーガニック・ファーミング/有機農業とは必ずしも人工的なものをまだ使用していない頃のような伝統的な農業ではないのです。 


有機農業には認証と非認証の2種類あります。さまざまな機関が認証を出しており、認証を出す機関や国によってその要件は異なります。それらの機関からは申請料、調査料、年会費などのような料金が請求されます。これが(特に小さい会社の)農家にとって認証の取得を難しくしており、それゆえに有機的な手法を取っているにも関わらず非認証の企業がたくさんいるのです。

他にも障壁となるものはあります。農家にとって自然はギフトであり脅威です。もし1年のうちでも大切な時期に暑すぎたり寒すぎたり、害虫の被害が大きかったりすると、お茶の収穫すべてが駄目になってしまいます。生き延びるために、お茶農家は比較的安定した収穫を選択して、利益を出す必要があります。肥料や農薬はこれらの問題解決の助けになっており、それが多くのお茶農家が有機ではない大きな理由です。

消費者サイドでは、有機茶は特に欧米の人々の間でどんどん人気になってきました。科学的な団体においては、有機的に育てられた食べ物が伝統的な生産よりも栄養価が高いか否かということが激しく争われているのですが、複数の調査によると消費者が有機茶を選ぶ第一の理由は「健康にいいこと」なのだそうです。噴霧後の植物に残留する農薬についての懸念もあります。科学的な成分によって半減期(や、その物質が消滅するまでの時間)は異なり、そのため農薬によって問題性の大小があります。

寒い日に霜に包まれた茶葉

有機のほうが良い?

これは難しい問題です。

というのも、品質というものは完全にそれを判断する人の視点によるからです。日本で言うお茶というのは、収穫期のまさに最初期に摘まれ、抽出液は明るい緑色(煎茶や抹茶を想像してみてください。)をしています。肥料は茶葉の成長スピードや成長時期を速(早)め、より大きく安定した収穫と強い風味をもたらしてくれます。有機肥料は人口肥料よりも効果が出るのが遅いので、葉はより小さく、収穫は安定しにくくなります。それゆえに、伝統的な日本茶の常識的には答えはNO、つまり有機茶のほうが良いというわけではないのです。

しかしながら、お茶を飲む人の数だけお茶を楽しむ方法があります。番茶(成長しきった葉から作られ、シーズン後期に摘まれます)を好む人もいれば、希少なお茶を求める人もいるし、革新的なお茶を探す人がいれば、もっとも古典的なお茶を好む人もいるのです。

おぶぶの場合

↑京番茶を手作業で製造しているおぶぶ副代表のまつさんとインターン生の様子

おぶぶではあらゆる味を楽しめるように、有機栽培のお茶と伝統的な栽培方法で育てたお茶の両方を販売しています。日本茶の楽しみを世界とシェアすることを目的として、おぶぶは絶えず世界中の農薬規制について研究しています。日本の規制だけではなく、台湾、ヨーロッパ、アメリカの規制にも従っています。

おぶぶのフィロソフィー・信条は責任能力を持つということ、そして持続可能なことです。例えば、茶農家のグループに参加し、教育を促進し、地域コミュニティに還元するということがあります。ひょっとするとこれは最も重要なことかもしれませんが、おぶぶは小規模を維持しています。現在のおぶぶのスタッフは7人で(2023年時点)、それ故に個々の自由な発想を柔軟に革新的な社風を保っています。これが無駄を削減することに大いに貢献しているのです!そして他の仲介業者を通さずに、お茶の飲み手に直接販売しています。

そしておぶぶは現在、ご近所の方から受け継いだ新しい茶畑で実験をしています。この畑では有機的手法を超越して、農薬や肥料を全く使用せず、茶の木の自然な香りを創り出しています!

みなさんはどんなお茶が飲みたいですか?

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