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荒廃茶畑と管理された茶畑のお茶の味の違いとは?

こんにちは!

インターンNo.172のジョーダンです!

タイトルにもあるとおり、なぜ私が荒廃茶畑と管理された茶畑に興味を持ったのか、その理由を説明したいと思います!

そのきっかけは、おぶぶのティーツアーに参加したとき、背丈3メートル以上ある茶の木、生い茂った茶畑が近くにあることに気づいたからです。

なんでここまで大きな木があるのかとスタッフに尋ねると、管理放置され誰も面倒を見ていないからと言われました。

そこから興味をそそられ、見れば見るほど和束町で荒廃茶畑があることということが目につくようになりました。

好奇心から、荒廃茶畑と管理された茶畑の生茶葉を試しに食べてみました!

荒廃茶畑の茶葉の味は苦く、堅かっです。

今回は2つの茶畑の茶葉を使ってお茶を作り、その違いを比べてみることにした。

このブログでは、私が発見したことを紹介したいと思います!

管理された茶畑の場合

私たちがよく見る茶畑は茶葉を育て、手入れをする熱心な茶農家によって一年中管理されています。

茶農家はお茶の木にその時その時に必要な作業工程を理解し、木の成長に理想的な環境作りをし、茶畑の健康と品質の維持を1年間通して行なっています。

このような茶の木から採れる茶葉は、より若く、より柔らかい質感の葉です。

管理された木の多くは腰の高さに保たれ、収穫や手入れがしやすくなっています。

こんな感じ

荒廃茶畑の場合

なぜ日本には耕作放棄された茶畑があるのか?

理由は様々ですが、大きな理由のひとつは茶農家の高齢化です。

2010年に日本の茶農家の平均年齢を調査したところ、平均67歳であることがわかりました。

伝統的に茶畑は代々受け継がれててきましたが、茶農家の高齢化が進み、さらには次の世代が茶畑を続けていくことが難しいこともあり、多くの茶畑が手放され放置されていってしまう現状です。

放置されたお茶の木は大きくどんどん大きくなり、タンニンやその他の化合物の濃度を高まっていきます。

放置された茶園は背が高くなり、木のようになっていきます。

こんな感じ

日本各地には放置された茶畑がたくさんあると言われています。

放置された茶畑を見るのは悲しいことですが、それとともに茶畑を綺麗に維持する茶農家の努力と献身さをひしひしと感じます。

これまでの茶農家さんの努力によって、私たちがお茶を楽しむことができ、また茶畑の品質が保たれています。

茶農家の皆さん、本当にありがとうございます!

2種類の茶葉を使って白茶を作ってみる

まず、同じ茶畑で放置されている茶畑と管理されている茶畑からそれぞれ茶葉を摘み取りました。

煎茶や和紅茶にすると揉み方や発酵具合のコントロールの統一が難しいため、今回は白茶にしていきます。

両方の茶葉を竹かごに入れ、3日間日光に当てて萎れさせました。

放置された茶葉は3日、管理された茶葉は1日で萎れました。

その後、水分が5%になるようにフライパンで火入れをしました。

左が荒廃茶畑、右が管理された茶畑の茶葉

味の違いは

管理された茶畑の茶葉の味わいはより風味豊かで、スモーキーなアプリコットのような香りを感じました。

放棄された茶葉は、より金属的で土の香りが強かった印象です。

左が管理された茶畑、右が荒廃茶畑

上が管理された茶畑、下が荒廃茶畑

同じように加工して、同じ畑で採れた同じものなのに、なぜ風味が違うのでしょうか?

放棄された茶畑は、害虫や病気、天候などの環境ストレスから身を守らなければなりません。

その結果、自らを守るためにある種の化合物をより多く生成すると言われています。

そのひとつがカフェインで、天然の殺虫剤として働き、虫を寄せ付けないため。

もうひとつはカテキンで、植物を保護する抗酸化物質の一つです。

カテキンのレベルが高いと、苦味や渋味が強くなり、お茶をより苦く渋くする作用があります。

一方、管理された茶畑のお茶は農薬や肥料を使用することで病気やストレスをある程度緩和することができるため、自己防衛の割合は低くなり、その分より甘く複雑で繊細な味わいを引き出すことができます。

今回の実験をしてみて、どちらの茶葉もそれぞれの良さがあって、美味しい白茶だと感じました。

そして少し違う点はありましたが、ベースとなる基本的な白茶の味わいには大きな違いはなく、比較的近い味わいでした。

みなさんもこういったお茶を作る機会がもしあればぜひ作り比べてみてください!

英語の本文はこちらから!

おぶぶの白茶はご存知ですか!?

2019年にあった遅霜の被害で1番茶の収穫に大幅なダメージを受けました。30年ぶりに来た遅霜で、収穫直前の春の新芽が凍り、茶畑で溶けてしまい、そのまま乾燥し崩れてしまう茶葉をジャストタイミングで収穫し、白茶製法(自然萎凋+自然乾燥+仕上げ乾燥)でお茶につくり上げました!

自然発生で生まれた白茶「春の悪夢」(茶農家にとって1番茶を収穫できないことは絶望的だから)をぜひ味わってみてください!