単一茶園での海外展開の限界
京都おぶぶ茶苑の海外展開は、2004年10月にスタートした。
JETRO(日本貿易振興機構)の進めるジャパンブランド構想の一環で宇治・和束茶がフランスパリに紹介された際、同行したのがきっかけだ。
それから7年間、アメリカ合衆国を中心に日本茶の海外普及を続けてきた。
しかし実際に7年間活動を続けた結論は、「単一の小さな茶園が単体で海外展開をするには限界がある。」というものであった。
なぜ、単一の小さな茶園が単体で海外展開するには限界があるのか?
理由は簡単である。
その理由は、海外では、単一のお茶だけを飲んでいる(たとえば日本茶だけを飲んでいる)というのは一般的でなく、多様化しているためだ。
海外のお茶を愛する人々は、「日本茶」だけを求めているのではなく、日本茶だけでなく、世界各国の紅茶やウーロン茶、そして緑茶(日本茶)といった具合に「お茶」を求めているからだ。
そして、おぶぶを含む、世界中のどこの茶園でも、その茶園単体で、世界中のお茶を作ることはできない。したがって、それぞれ単体では、決してニーズを満たすことができない。
それこそが、単一茶園での海外展開の限界である。
国際茶園協会(ITFA)の可能性
ではどうするか?
単体の茶園では、海外のお茶を愛する人々のニーズを満たすことはできない。
であれば、世界中のお茶を取り扱って、そのニーズを満たしてゆくか?
そういったお店は、すでにほかに存在しているし、自分たちとしては、日本茶(京都和束産宇治茶)の茶農家であるし、今後も京都和束産宇治茶の専門店であり続けたい。
でも海外進出したい。
自分たちと同様にそのようなジレンマに陥っている茶園は、もしかしたら世界中に存在するかもしれない。
そして、世界中の茶園と直接つながりたいカフェや小売店、消費者がいるかもしれない。
もしそうなのであれば、世界中の茶産地が手をつないで、一緒に海外展開すればいいのではないか?
それこそが、国際茶園協会・ITFA ( Inernational Tea Farm Alliance)のコンセプトであり、可能性である。
京都おぶぶ茶苑の使命は、「日本茶の魅力を世界に伝えること」を掲げている。
この使命をを実現するために今後は、国際茶園協会・ITFAを創設し、世界中の茶園と手をつなぎ、京都・和束が世界を代表する茶産地のひとつになるよう展開してゆく。
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